皮膚病変

尖圭コンジローマ

尖圭コンジローマは、ヒトパピローマウイルスのうち主に6型、11型による性感染症です。その他には、癌を誘発する可能性のある16型、18型などがあります。性器にトサカ状のイボができますが、感染から約3か月以上後に症状として確認されます。

症状

鶏のトサカのようなイボが、亀頭、環状溝、包皮などにできます。色調は薄紅色で、刺激などで出血することがあります。診断は、これらの症状より容易です。

治療

  • ベセルナクリーム
    週3回 就寝前に患部に塗布。翌日起床時に洗い流します。最長16週の使用が認められています。完全消失率は、55%であったと報告されています。副作用は、塗布部のびらんや疼痛があります。
  • その他 ※当院では下記の治療は行っておりません 皮膚科へご受診ください
    液体窒素による凍結療法や、電気メス、レーザーを使用した外科的治療があります。

原因が、ウイルス感染であるため見える病変部を治療しても、そのほかの部位にウイルスが潜んでいることがあり、再発の多い疾患です。

よく似た症状で心配ないもの

尖圭コンジロームと勘違いして悩んでいる若者がたくさんいる様です。これから紹介するものは、全く問題ないものですので心配しないでください。

真珠様陰茎小丘疹

亀頭の環状溝に沿って同じ大きさの粒ができるものです。生理的なもので、成人男性の20~30%に確認されるといわれています。

フォアダイス

陰茎部分に、黄色い粒が透けて見える丘疹。毛根の周囲にあるはずの脂腺が独立して存在したものです。成人男性の60~70%に確認されるといわれています。毛のない毛根と考えてください。

性器ヘルペス

性器ヘルペスは単純ヘルペスウイルス1型、2型の感染による性感染症です。繰り返す再発があり、患者自身のQOLが低下する疾患です。

症状

初感染初発型、非初感染初発型および再発型に分けられます。

初感染初発型

ヘルペスウイルスに初めて感染し、発症するものです。
感染2~10日後に突然発症することが多いです。亀頭や包皮に複数の小水疱が出現した後、水泡が破れて潰瘍を認めます。疼痛と発熱を認めることが多いです。

非初感染初発型

初感染時症状が出ずに、潜伏していたウイルスが再活性化し臨床的な初発を示したものです。症状は、初感染初発型と比べ軽いことが多いです。

再発型

感染したヘルペスウイルスは、知覚神経に潜伏していて、ストレスや、体調不良時(免疫が下がったとき)に再発するものをいいます。症状は軽く、多くは1週間以内に軽快することが多いです。

治療

抗ヘルペスウイルス薬の外用、内服、点滴治療があります。

初発

ウイルス量を減らすことにより再発回数を減らす可能性があり、内服および点滴療法が推奨されています。

再発

軽症の場合、外用薬のみの治療を行うこともあります。

症状が強い場合は、抗ヘルペスウイルス薬を5日間服用してもらいます。また、毎月繰り返すような症例では、経口薬を低用量で長期間内服していただく場合があります。

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